成田国際空港における「BEBOT」活用例

Bespoke Inc.
Apr 11, 2022

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外国語に強いBebotは、日本の玄関での訪日観光客対応に最適でした

(左から、渡邉さん、西浦さん)写真提供:成田国際空港株式会社

成田国際空港株式会社は2017年にBebotを導入されました。その背景と今後の展望について、同社の西浦マネージャーと渡邉さんにお話を伺いました。

お客様が案内カウンターに行かずとも情報提供できるツールがほしかった

―――現在の業務について教えてください。

渡邉さん:私たちは、成田国際空港の経営企画部門DX推進部DX推進グループに所属しています。空港の業務効率化をDXでやっていこうという部署で、AIチャットボットの運用や館内の案内表示など、幅広い領域を対象としています。他には、労働人口の不足を見据えた自動運転の実証実験や、社内各部署から改善アイデアを吸い上げ業務効率化の推進にも取り組んでいるところです。

―――2017年にBebotを導入した背景について教えてください。

渡邉さん:2017年頃は、空港を利用する訪日観光客が急増する中、「お客様が案内カウンターに行かずとも簡単に空港や観光案内の情報を収集できるツールがあれば、顧客満足度が高まるのでは」と考えていました。また、社内体制としても、お客様のニーズが多様化したことで、スタッフがそれらすべてに対応することが難しくなっていました。

西浦さん:会社としては、近年までの大きなターゲットとして東京オリンピックがあったため、「東京オリンピック開催時までに旅客案内をより良くしたい」「ロボットなどを導入して省力化を進めたい」という考えがありました。

渡邉さん:そんな背景から、多言語対応に特徴を持つAIチャットボットBebotを選びました。「外国語に強い」というのが一番の選定理由でした。

―――Bebotをどのように活用したのでしょうか?

渡邉さん:2017年当初は英語対応のみで、Wi-fiリダイレクト形式(※)で始めました。この形式を選んだのは、空港利用客が増える中で、お客様対応のスピードと対応キャパシティを同時に高められると考えたからです。

※空港利用客が空港内のフリーWi-fiスポットにパソコンやスマートフォンで接続すると、半自動的にWebサイト上にチャットボットが立ち上がり、会話が可能になる設定。

その後、中国語や韓国語、日本語の対応も順次追加し、様々な国籍の方に使っていただけるツールとして運用しています。

想像以上の利用者数に社内が驚いた

―――当時の利用状況はいかがでしたか?

渡邉さん:私たちが当初思っていた以上にチャットの利用者が多かったので、「こんなに利用者がいるんだ」というのが、歴代担当者の共通の驚きでした。

▼導入直後の実績例

・サービス開始2カ月間で利用者は147万人を超え、チャットの平均利用時間も31秒に到達。

・多様なニーズを持つ訪日観光客の満足度向上に寄与。

・24時間の多言語問い合わせ対応が可能となった結果、導入前後での空港世界ランキングで14位から7位にランクアップ。

・年間利用者:約600万人

・満足度:97.4%

―――コロナ禍以降での利用状況はいかがですか?

渡邉さん:コロナ禍で旅客数も大きく変化したものの、Bebotの利用者割合は減っていないので、利用者にとって有益であることを実感しています。現在はPCRセンターや入国ルールの案内、コロナ関連のボタン追加など、当初なかった運用も行っています。

西浦さん:外国人旅行客が少なくなり、私たちが日本人旅行客を注力ターゲットに変更した際には、ビースポーク社がBebotの日本語追加対応を短期間で開発してくれ、本当に助かりました。

お客様のリアルな声はサービス向上にも活用できそうです

―――導入して新たに気づいたことはありましたか?

渡邉さん:Bebotの分析ツール(QuickSight)を使って、お客様の質問や会話のテキストデータを見たり、どの系統の質問がどの程度聞かれているかが確認できるのが、とても役立っています。従来のお客様アンケートなどの手法と違って、気軽でリアルなコメントが多いので、お客様の声を収集するツールとして有益に感じました。

―――Bebotを使って今後取り組みたいことについて教えてください。

渡邉さん:今後は分析ツール(QuickSight)のアカウントを、CS・ES推進部やマーケティング統括室とも共有して、ニーズやご意見などBebotで得たデータを今後のサービス向上に活用しようと、社内連携を進めています。

また別の取り組みとして、Bebotの入口を増やそうと計画しています。空港周辺の二次交通や周辺ホテルの利用者は、その後に空港を利用する方が多いので、周辺事業者の方々にBebotの案内バナー掲示などのご協力をいただく連携を推進しています。

西浦さん:今後、アフターコロナで空港利用客が戻ってきた際には、省人化の効果も見える化していきたいと考えています。

写真提供:成田国際空港株式会社

会社としてすごく柔軟に対応してくれます

―――Bebot導入を検討中の方に向けたメッセージがあれば教えてください。

渡邉さん:私たちは空港という施設柄、様々な国籍の方が利用されるので、多言語で案内できるBebotは非常に使い勝手が良いです。回答編集時もすぐに翻訳対応してくれるスピードの速さがすごいと感じています。

西浦さん:会社としてすごく柔軟に要望に対応してくれています。現在は当初の運用と変わっているのですが、私たちのニーズに応えてくれているのがとても良く、オススメしたいところです。

―――引き続きBebotがご支援できるよう努めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!

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