ニセコにおける「BEBOT」活用例
雪質やリフト情報をリアルタイムで提供し外国人観光客の満足度を高めたい
一般社団法人ニセコプロモーションボードは2007年の創設以来、ニセコ地域を国際的な通年・滞在型リゾートへと成長させ来訪者数・宿泊者数を拡大することを目標に、地域内の各事業と共同でエリアプロモーション活動を担っている組織です。
そんな同社は2020年12月にBebotを導入されました。その背景と今後の展望について、リリィさんにお話を伺いました。
外国人向けにリアルタイムで観光情報を届けたい
―――現在の業務について教えてください。
リリィさん：私たちは、来訪者数・宿泊者数を拡大させるために、ニセコ地域内の各事業と共同でエリアプロモーション活動を担っているのですが、最近はデジタル化や多言語での受け入れ環境の整備によって、利用者の満足度を高めることと、時代に合った観光案内をすることに取り組んでいます。
―――導入の背景について教えてください。
リリィさん：もともと、外国人観光客が多く訪れるニセコでは、例えばスキー客が気にする天気やリフトの運行情報などの問い合わせが、観光案内所や事務所宛に非常に多くありました。それらの情報をリアルタイムに提供できないかと思案し、最初に観光用ロボットの導入を考えました。ただ、そのロボットをどこに置くのか、表示スクリーンをどうするか、など課題も多かったため、どのデバイスからでもアクセスでき回答できるチャットボットが良いのでは、と思い至りました。
―――Bebotをどのように活用したのでしょうか？
リリィさん：天気やリフトの運行情報、飲食店やアクティビティ情報、Google Mapsでの地図情報やルート案内を、API連携により24時間リアルタイムで提供しました。さらに、ウィジェット内からアンケート回答やメルマガ登録ができるようボタンも設置し、マーケティングに役立つ情報収集も行いました。
回答内容を自分たちで工夫した結果、利用者満足度が高まった
―――利用者の反応はいかがでしたか？
リリィさん：導入当初はBebotの回答が正確ではないこともありましたが、運用していく中で、チャットボットの回答をチェックして直したり、利用者が求めている情報が何かを確認したりして、私たちも一緒に回答精度を高めていきました。その結果、回答に対する「いいね」数が上がったり、利用数がどんどん増えていきました。チャットボットを成長させたことで利用者満足度が高まったことを実感しています。
具体的には、雪質などの最新の天気情報やリフト運行情報を精度高く提供したことで、スキー目的の来訪者の満足度が向上しました。また地元事業者（宿泊施設や飲食店）への送客も増え、事業者の満足度も向上しました。ニセコ域内のあるスキー場からは、「電話での観光情報の問い合わせが減って助かっています」という喜びの声をいただいています。
チャット履歴から観光客が求めているものを発見できた
―――導入して新たに気づいたことはありましたか？
リリィさん：分析ツール(QuickSight)で利用者のチャット履歴を見ていると、ここに住んでいる私たちでは気づけないような「観光客が求めているもの」をたくさん気づけました。今では分析ツールを毎日チェックするようにしていて、それがサービスの整備につながっています。
外国語対応に困っているならBebotがオススメ
―――Bebotを使って今後取り組みたいことについて教えてください。
リリィさん：当初はインバウンド向けチャットボットとして英語対応で導入しましたが、コロナ感染症が拡大する中、インバウンド客が減少し主な観光客が日本人に代わったため、チャットボットの対応言語に日本語も追加しました。そして現在はインバウンドが復活することを見据え、中国語対応も追加しました。
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の影響で、飲食店の営業情報が頻繁に変わるようになったため、正しい情報をタイムリーに発信できるようにしたいです。それから、豪雪地帯ということもあり、災害級の大雪などが降った場合の災害情報なども整備していきたいです。
また今後、道内や他の地域で導入されているBebotとの連携もできるようになると、利用者の利便性向上につながるのではないかと思います。
―――Bebot導入を検討中の方に向けたメッセージがあれば教えてください。
リリィさん：私たちはたくさんの言語が話せるスタッフが揃っていますが、一般的な企業や自治体だと外国語対応が可能なスタッフが少ないところも多いと思います。Bebotは外国人観光客からの一般的な質問を24時間対応してくれる。それはすごいメリットではないかと思う。今までできなかったことができる。スタッフの負担も減る。そういうメリットがあると感じています。
外国人対応に困っている企業や自治体には特にオススメしたいです。
―――引き続きBebotがご支援できるよう努めてまいります。貴重なお話をありがとうございました！
